リフォーム会社と言えど大きく分けてハウスメーカー系・家電系・リフォーム専門系と様々な会社があります。
ネームバリューで言えばハウスメーカー系・家電系が全国的に知っている人が多く名前での安心感があります。
家電系だけでなく有名ホームセンターや家具屋もリフォームに参入していていますので、今はリフォーム業界は激戦区となっています。
ここでは各々の特徴やメリット・デメリットについて知って頂こうと思います。
ネームバリュー | 費用 | 専門性 | 大きな工事 | 小さな工事 | |
ハウス化メーカー系 | 高い | 高い | 高い | 得意 | 苦手? |
家電系 | 高い | 安い | 低い | 苦手 | 得意 |
リフォーム専門系 | 会社による | 安い | 高い | 営業による | 得意 |
簡単に一覧にするとこのようになります。
では以下に詳細をまとめていきたいと思います。
ハウスメーカー系リフォーム
ハウスメーカー系リフォームは戸建て住宅を建てている会社のリフォーム部門のような物です。
自社で新築住宅を建て、その後リフォーム時期になったお宅のフォローをしています。
家を建てていなくてもリフォームだけでも対応してくます。
新築もやっている会社なので「安心感」を感じますよね。
その気持ち僕も同じです。
しかし新築とリフォームは似て異なる物であります。
実はリフォームの方が難しいと言う人もいるぐらいリフォームは難しい事なのです。
そして安心感はありますが金額が高額な見積りになるのもハウスメーカー系のリフォームの特徴です。
大きな工事・耐震補強等は得意中の得意分野
ハウスメーカー系のリフォームでは工事が大きくなればなるほど得意になります。
1000万以上の金額になるリフォームであればハウスメーカー系の会社の見積りを取る事を検討すればいいのではないでしょうか?
個人的にはリフォーム専門系で取った見積りが1500万~2000万ぐらいになる工事ボリュームの場合、金額は高くなりますがハウスメーカー系の見積りを取る事をお勧めします。
選定する商品にもより金額が変わるので一概にはいえませんが、1000万ぐらいの工事であれば全面改装レベルの工事になります。
全面改装はリフォーム専門系でも対応に問題がないでしょう。
しかし1500万を超える事になると構造補強・耐震工事等の専門性の高い工事が含まれてきます。
構造計算が出来る人はリフォーム専門系には少ないです。
ハウスメーカー系のリフォームで対応するのが安心です。
特に家を建てた所がリフォームもやっている場合、あなたの自宅を熟知していますのでその辺りで考えてもハウスメーカー系でリフォームする事がお勧めです。
単発工事では費用が高すぎる
逆にトイレや洗面台の入替等の工事は見積りを貰えたとしても費用が高額になります。
自宅を建てた会社であれば小物の単発見積りを貰う事は出来ますが、建てていなければ見積りを断られる事もあります。
自社で建てていればアフターサービスの一環として見積りを出すようですが、金額的にトイレでリフォーム専門系と比較しても5万円~10万円高くなります。
他社でリフォームすると保証が無くなるケースも
単発工事を金額に惹かれて他社でリフォームをすると家の保証が無くなる事もあるようです。
新築で家を建てた時長い期間の保証が付きます。
その保証が他社でリフォームをすると無くなる事もあるようです。
他社が家を触った時に何かあった時の保証は出来ないとの事なんでしょう。
ハウスメーカー系でリフォームする判断基準
まずはハウスメーカーで家を建てた所の大規模なリフォームはハウスメーカー系のリフォーム会社に工事を依頼するといいでしょう。
昔の基準で家を設計し家を建てたハウスメーカーが今の基準に当てはめたとき必要な物は何なのか?どんな工事なのか?を明確に判断できます。
耐震工事等の専門性の高い施工も当時どのように建てているかをベースに今の基準に置き換えて必要な工事の見積りを作ってくれます。
ハウスメーカーで家を建て大きなリフォームをする時はハウスメーカー系のリフォーム会社に依頼をするといいでしょう。
建てた所で無くても耐震工事を含む大きな工事にもハウスメーカー系はお勧めです。
金額は高くなる事を納得できるのであれば大きな工事はハウスメーカー系でリフォームする事が妥当です。
現役リフォーム営業マンが選ぶお客様目線の頼れる一括見積サイトは何処?!
家電系リフォーム
ここ数年勢いのある家電系リフォームです。
ホームセンター系も特徴が似ているので同じ感覚で読み進めて下さい。
家電系のリフォームは正直大きな工事は不向きです。
そして営業マンのレベルも一番低いのではないでしょうか。
しかし家電系リフォームには「リテール品」と言う強みがあります。
一般的にリテール品は安い!カタログ掲載品ではありませんが安い!
ハウスメーカー系でもリフォーム専門系にも扱えないリテール品を扱う事が出来るので家電系リフォームの最大の強みはリテール品となるでしょう。
小物の工事は得意分野
家電系のリフォームは小物の入替には適しているのではないでしょうか?
リテール品を使い安くリフォームをする事が出来るので単発小物の入替には家電系リフォームを検討してもいいと思います。
温水洗浄便座・ガスコンロ・エコキュート
この辺りのリフォームをお考えのお客様は家電系での見積りを取ってみて下さい。
他よりも安い見積りが出てくる可能性が高いです。
風呂・キッチン以上は避けた方がいい
現在の家電系のリフォームではお風呂やキッチンぐらいの規模の工事からは避けた方が無難かもしれません。
金額的にも決して安い部類ではありませんし、何より経験が浅い営業マンが回っている可能性が高いです。
元同僚で単発小物の工事で失敗ばかりしていた人が家電系リフォームに転職しお風呂やキッチンを周り始めたのですが2件中2件のお風呂を失敗したと言ってました。
営業マンの質によりリフォームの仕上がりは変わりますが、お風呂の入替工事をわかっていない人にお風呂の反響を周らせる事は言語道断です。
会社や営業所により変わるかもしれませんがこのような事を聞きましたので、避けた方が無難だと個人的には思います。
家電系リフォームは今後伸びてくる?
あくまでも個人的意見になりますが、今後家電系のリフォームは伸びてくると考えています。
正直現在は営業マンの質は良くありません。
あくまでも「家電のついで」のような感覚なのかもしれません。
しかし今後専門系のリフォーム会社から家電系のリフォーム会社に優秀な人材が流れるのではないか?と考えています。
- 給料設定が専門系よりも高い
- 大手企業の為労働環境がいい
- 工事は下請けに投げれる
リフォームの営業マンは激務で安月給!裏切られたと感じるお客様も?!
家電系のリフォームは専門系リフォームに比べて労働環境が明らかにいいです。
年収は上がり仕事内容は楽になる
夢のような事を手に入れる事が出来る転職になります。
グレーやブラックな所から普通の所に行くだけなのですが、リフォーム営業は普通の労働環境が手に入りにくい環境ですので、疲れ果てた営業マンの向かう先には丁度いいのではないでしょうか?
今後リフォーム専門系から人材が流れる事は必然的な事です。
そうなると今後リフォーム専門で知識や経験を磨いた営業マンが対応する事になりますので、提案の幅も広がる事になるでしょう。
個人的には今後リフォームの中心はリフォーム専門系ではなく家電系になっていくように思います。
家電系でリフォームする判断基準
家電系でリフォームする判断基準は単発小物である事!
その中でも温水洗浄便座・ガスコンロ・エコキュートを含むのがベストではないかと思います。
家電系のリフォーム部門ではソーラーパネルの蓄電池に力を入れていく流れになるそうです。
売電の関係で最近では蓄電池が流行りそうな雰囲気が出てきてますからね。
単発小物の工事をする時の相見積りは家電系のリフォームも1社入れておくといいと思います。
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リフォーム専門系のリフォーム
リフォームをする事を考えるとまず候補に挙がってくるがリフォーム専門系の会社になる事でしょう。
リフォームを専門にしていますので対応できる工事が大きいのも特徴です。
門から中の事は全て対応できるのがリフォーム専門会社になります。
僕が務めるのもリフォーム専門系になりまして、お陰様で年間施工件数200件超えを何年も経験しています。
リフォームの知識を得るには最適な所です。
金額的にも専門性的にもリフォーム専門系に見積りを依頼するとほとんどの工事を相場以内で施工する事が可能でしょう。
相見積もりで他社と比較する事をすれば完璧です。
どんな工事も対応できる幅の広さが魅力
水回りの工事から間取り変更・屋根外壁・外構と幅広くリフォームに対応出来る事が魅力です。
全体的な見積り金額が平均的に安くなるのもリフォーム専門系になるでしょう。
小物の工事から全面改装までならリフォーム専門系で数社相見積もりを取って検討するのがいいでしょう。
ただリフォーム専門系の営業マンは激務の為、営業マンの質はしっかりと見極める必要があります。
耐震工事や補助金関係のリフォームは確認した方がいい
一般のリフォームには強い専門系のリフォーム会社ですが、実は耐震工事は苦手なリフォーム会社もあります。
耐震工事が出来ないリフォーム会社も多数ありますし、対応できる会社であっても対応できる営業マンも限られています。
問い合わせの段階で最初に確認する事をお勧めします。
金物を入れて筋交いを入れて耐力壁を作りとやる事はわかっていても構造計算が出来る営業がいない場合もあります。
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」も事業者登録をしていないと対応できないので事前に確認が必要です。
現在行われている「こどもみらい住宅支援事業」も事業者登録が必要ですが、比にならないぐらいややこしいです。
上記のような内容はハウスメーカー系の方が専門性が高いので相談先としてもリフォーム専門系よりもハウスメーカー系に依頼する方がスムーズに進むでしょう。
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どのタイプのリフォーム会社でも職人の差はない?
実はどこでリフォームをしても職人の差はないのが現状です。
大手の方が職人の質がいいのではないか?と一般の人は考えるかもしれませんが、そうでもありません。
実際に施工するのは職人ですが、リフォーム専門系と家電系のリフォーム会社の両方に出入りしている職人もいます。
ハウスメーカー系で現場の受け取り工事をしていた大工も、リフォーム専門系の流れ付き大工をしている人もいます。
結局のところ職人は色々な所に出入りし、仕事を取ってきているのです。
自社施工ではないの?
自社施工はあるようでないのが現状です。
自社施工と聞けば金額が安くなるように聞こえるので「自社施工」と言っていますが自社施工をしていない会社も多くあります。
実際の所どんな工事が自社施工なのか?
お客様からすると自社の社員が施工をするのが自社施工と認識している事でしょう。
お給料制で職人を雇い安く施工するのが自社施工の印象ですね。
あるにはありますが職人もどきのレベルの人が多いのではないでしょうか?
給湯器専門店でも一般の人を雇い給湯器の取付を覚えさせる会社もありますからね。
でっちからのたたき上げの職人で自社施工をしているリフォーム会社は無いのではないでしょうか?
今はそこを目指して「職人学校」のような物を作り育てている会社があるので、今後は変わってくるのでしょうが、現在では自社施工といっても下請けに投げているのが主流です。
職人との関係
全ての会社に当てはまる訳ではありませんのでその点はご理解下さい。
ただ大きく外れている事はないかと思います。
・ハウスメーカー系
ハウスメーカー系は大工に丸投げが多いようです。
営業が仕事を取って来て会社の利益を確保し、下請けに丸投げする会社が多いようです。
ハウスメーカー系出身の大工数人に話しを聞くとこのような内容でした。
お客様との契約内容の工事を与えられた予算で施工するのが勤めです。
大工が全ての手配をする昔ながらの施工で営業は施工写真を撮りにくるぐらいだったそうです。
商品の発注から職人の手配から工程も大工に任されているようです。
職人を入れたり商品の発注ミスがあるとその分自分の取り分が減るようです。出来る事は自分でやる事が割のいい仕事をするコツだと言ってました。
下請けの1人工務店のようなイメージです。
・家電系
家電系も下請け丸投げが基本です。
家電系は元同僚が数名流れています。元同僚からの情報が根拠になります。
お客様と契約後商品の発注をし、下請けの登録業者に発注をすれば仕事終了です。
あとは商品の運搬から廃材の処分までを下請け業者がやってくれるようです。
現場に行く事もなく施工が終わるので楽だと言ってました。
・リフォーム専門系
リフォーム専門系も下請けに投げる施工が基本です。
契約後工程を立て職人と商品の手配をします。
リフォーム専門系はハウスメーカーや家電系のように利益を確保した上で下請けに投げる訳ではありませんので、利益が落ちると会社が直接打撃を受ける事になります。
まとめ
ここまで読んで頂ければ、ハウスメーカー系、家電系、リフォーム専門系の特徴や違いが伝わったかと思います。
現在ではリフォーム専門系が幅広い分野で強いのがリフォーム業界です。
耐震や補助金等ややこしい部分ではハウスメーカー系が頼りになります。
単発小物はリテール品を使う事が出来るので家電系も強いです。
自分の家でどんなリフォームをするかによって依頼する業者を変えるのがいいでしょう。
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