見積りに入ってないサービス工事をさせるリスクとは?

リフォームの見積り

お客様の中には工事が始まると見積りに含まれていない所のサービス工事をしてもらう事を最初から考えている人も中にはいます。

ビックリする人もいてるかと思いますが存在しているのです。

最初から考えている訳では無いけど工事中にサービス工事を言ってくるお客様がいてます。

体感的には3割のお客様が「サービス工事」を望んできます。

無料で工事をして貰えるのでお客様にとっては「得しかない」と思われる人が多いサービス工事ですが、サービス工事のリスクを知っていますか?

サービス工事には補償がありません。

サービス工事なのでリフォーム会社に責任を負わす事が出来ない事になります。

法律的な事は法律の専門家への質問や記事を参考にして頂きたいのですが、少なからずサービス工事のトラブルはリフォーム会社と揉める要因になります。

今回はサービス工事のリスクについて解説していきます。

見積り・契約に含まれていないからサービス工事

まず大前提に見積りの内容に含まれていない工事になります。

見積りを前提に契約をするので契約内容にサービス工事の内容は盛り込まれておりません。

見積りとはお客様とリフォーム会社の「約束事」になります。

その約束事に入っていない工事がサービス工事になります。

約束していない工事で勿論記録にも残っていません。

サービス工事で何かトラブルがあったとしてもそれを証明する事が出来ないのです。

証明出来ないのであれば責任をリフォーム会社に持って行く事が出来ません。

サービス工事のリスクはこの一点にあります。

リフォームの上手い値切り方下手な値切り方

当人にしかわからないのがサービス工事

サービス工事は見積りに含まれていませんし書面の何処にも残っていません。

担当の営業マンにしかわからない工事になります。

担当の営業マンがサービス工事でトラブルが出た時、その内容を覚えてなければどうなるでしょう?「やってない」と嘘をつけばどうなるでしょう?退職していたらどうなるでしょう?

何処にも書類が残っていないので証明する事が出来ません。

余談になりますがリフォーム営業は定着率の悪い離職率の高い職業になります。

当人同士しかわからないサービス工事は何かトラブルのあった時に、このような問題に直面する事になります。

そしてトラブルの内容が大きくなればなるほど「知らぬ存ぜぬ」の態度が強くなるでしょう。

タダの善意にケチをつける事になる

優しく建設的な考えをする人は「お金を支払わず善意でした貰った事に文句は言えない」と考える人もいてます。

物事の道理で言えば当然と言えば当然の感覚です。

あくまでも元々はあなたがお願いをして営業マンの善意の行動に対してのクレームになってしまうのです。

以上のような要素もサービス工事にはありますのでトラブルをリフォーム会社に言いにくい状況になる人もいてます。

サービス工事は得ばかりではない

このようにタダで施工をして貰うサービス工事には大きなリスクの側面があります。

これはリフォーム会社や営業に関わらず起こる可能性があります。

どんなに有名な会社であっても人柄のいい営業マンであったとしても起こる可能性のある事だと理解しておいて下さい。

有名な会社であっても人柄のいい営業マンであっても本質的には会社や生活を守ります。

サービス工事を依頼する時にはこのリスクも踏まえて交渉するようにしておいて下さい。

リフォーム工事では施工の補償のついてない施工は危険と認識しておいて下さい。

腕のいい職人も人間なので100%は無い

サービス工事=手抜き工事ではありません。

サービス工事はサービスだから手を抜くの?と言われれば職人や営業によるとしか言いようが無いのですが、僕の知る限りサービス工事だから手を抜く事はありません。

お客様からの支払いは無くとも営業と職人間では支払いが発生するケースも多々あります。

この場合職人にとっては普通の施工と変わりませんので、気持ちに緩みが出る事もありませんし、手を抜く理由は存在しません。

ここでのサービス工事のリスクは人間がやる事に100%は無いとの内容です。

いくら集中しても失敗をするのが人間です。

自分の作業の確認をしても見落とすのが人間です。

万が一サービス工事の中に見落としがあった場合、その責任をリフォーム会社に持って行く材料が無い事がサービス工事のリスクなのです。

知らない間にサービス工事が発生している事もある

お客様の知らない所でサービス工事が行われている事もあります。

優秀な営業マンとそうでない営業マンであれば1つの物事を見て得られる情報量に大きな差が出ます。

優秀な営業マンであれば当たり前に気付く事であっても、そこに気付かず「普通の施工」と認識してしまう営業マンがいるのです。

もちろんリフォームですので解体しないとわからない部分は多々あります。

しかし見えている部分での見落としや想定できる部分が想定出来ていない等の事が営業マンによっては起こるのです。

契約率70%超えの失敗続きの営業マン

少し余談になるのですが契約率70%を超える営業マンがいました。

契約率70%を超えは契約率だけを見ると優秀な部類に入ります。

しかしこの営業マンの工事は失敗続きでした。

トイレや洗面台などの小物の単発工事ばかりを回っていた彼ですが、契約は取れても完工が出来ない営業マンでした。

契約率が良くても完工が出来なければ優秀な営業マンとは言えません。

トイレや洗面台は数時間で完工出来る工事になります。

彼の契約率の秘密ですが、原因は「必要な工事を見落とすから」でした。

トイレや洗面台の小物単発工事では金額設定が大きく変わる事はありません。何処のリフォーム会社も同じような金額設定になっています。

リフォームのチラシは嘘だらけ⁈広告のここは本当ここは嘘

相見積があった時、他のリフォーム会社はトイレを入れ替えるのに通常の工事以外の追加工事が出る事が見えていて見積りに追加工事の分まで記載します。

しかし彼には追加工事は見えずに通常の工事での入替だと見えているのです。

これでは見積り金額に差が出て当然になります。

結果金額の安い彼と契約し彼は契約率は70%を超える事になります。

しかし実際に工事が始まると追加工事が発生します。

現場に来ている職人で対応が出来る内容であればまだいいのですが、他業種が必要な場合はその日に完工する事が出来ません。

追加工事に部材が必要であれば完工する事が出来ません。

このように営業マンによっては見積り段階で見落とす可能性があります。

このような時にお客様も知らないサービス工事が発生する事になります。

自分の見落としを隠す為黙ってサービス工事で対応する

見落としが発生した時の営業マンの対応として正しい事は、見落としや想定の状況と違った時にお客様に相談し対応策を提案し方向性を決める事になります。

しかし見落としをよくする営業マンは自分の見落としを隠す為、勝手に判断して現場を完工させようとします。

これにはリフォーム業界と世間の関係性が良くない事も原因の1つでしょう。

営業マンも出来るだけ追加費用無しに完工させたいと考えています。

お客様によっては追加費用を言わないにしても追加工事が必要と伝えると不安になる人もいます。

様々な理由があるのですがお客様に黙って施工を勧める営業マンがいる事も知っておいて下さい。

その場合知らない間でリスクを抱える事になります。

お客様の知らない所で起きる事ですので「何かあった場合」は一番質の悪い類のトラブルになります。

営業マン次第でリフォームの仕上がりがかわる!

サービス工事や把握している工事は極力しないようにする

リフォームはどれだけ注意していても「何か問題が起こる可能性」があります。

そして数か月~数年かけてじわじわと大事な自宅を侵食してくるものもあります。

水漏れもその類の1つになります。ここでは詳しく書く事は割愛しますがトイレには排水芯がありトイレの選定間違いで取付が出来ない場合があります。(最近は商品でカバー出来ている物もある)

排水芯が合わなければ取付が出来ません。そしてトイレの解体がスムーズにいかず陶器を割るなどした場合元のトイレを再度取付ける事も出来ません。

その場合使えるトイレが無くなるので、その日の間にトイレを取り付ける必要があります。

その時の施工は家のトイレの排水の立ち上がり位置を移設してトイレを取付ける事になります。

排水の位置を動かすには「床を解体」→「配管を移設」→「床を補修」してからトイレを取付ける事になります。

この工事は普通のトイレの入替の施工費には含まれておらず追加の工事になります。

元々は営業マンの商品の選定の間違いが原因になるので営業マンも秘密で工事を進める指示を出す事があります。

失敗した事を隠すのは営業マンとしてと言うよりも人としてやってはいけない事になるのですが、質の悪い営業マンは実際に存在します。

こうなってしまってはお客様が認識していない見積りに無い工事が行われる事になります。

この状況で入れ替えたトイレの排水から水漏れが起こった場合見積りに無い工事のトラブルになります。

見た目が気に入らない程度の事で家本体に影響を及ぼさない物であれば、まだいいでいょうが水漏れのように修理をしないと家本体に影響を及ぼす内容については、サービス工事をしない事が賢明です。

サービス工事や知らない間の施工をさせない為に必要な事とは

このように責任の所在を明らかに出来ない施工はするべきではありません。

このような事にならない為にはお客様側の対応も大事になります。

  • 過度な値引きをしない
  • サービス工事の依頼をしない
  • 契約金額で本当に完工できるのかの確認をする
  • 追加工事が必要な場合はどんな時か聞いておく
  • 追加工事が必要な場合は一声かけて貰うようにする
  • 追加工事に対しての見積り・契約をする
  • サービス工事であっても書面に残す

最低限すぐにでも出来る対応になりますので、この点はしっかりとしておいて下さい。

過度な値引き・サービス工事の依頼

値引きやサービス工事を頼むのはあなた自身になりますので控えめにするようにしましょう。

値引き後の金額で施工が大丈夫なのか?も確認し、サービス工事を納得して貰った時は書面で残すようにしましょう。

会社によっては一切のサービス工事を行わないリフォーム会社もありますので、その場合サービス工事を請け負ってくれても書面で残すことは不可能になります。

書面でサービス工事の内容を残していても「無料のサービスは適応外」と規定があるリフォーム会社が大半です。しかし書面で残す事により「責任の所在」を明らかにする事は出来ます。

しっかりとした工事をする為には予算も必要になりますので営業マンに無理を言い続けるのはその場の金額交渉だけ見ればプラスかもしれませんが、工事としてはマイナスになる場合があります。

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営業マンに追加資金が必要な時は相談をお願いする

現場調査の見落としや見積りにぬけがあった時、解体してみてわかった時、いかなる場合でも構いません。

見積りに入っていない工事が必要になった時は相談をしてくるように声をかけておいて下さい。

「見積りに入ってない追加工事が必要な場合は声をかけて下さい。追加の費用がどんなぐらいか知りたいので」

このような内容を着工前に営業マンに伝えておきましょう。

ポイントは追加の費用がかかる時に答える意志がある事を伝える事です。

言いにくい追加の内容を言いやすく誘導しておきましょう。

そうする事で大事な家を「知らない間に施工されている」事を防ぐ事が出来ます。

過度な値引き後の契約では追加工事を言ってこない可能性が高くなる

過度な値引き交渉の末の工事では追加工事が必要な場合でも何も言われない確率が高くなります。

契約前に金額の事をあれこれと言われると追加の費用の話しでも同じように言われる事を嫌がり何も言わずに施工する確率が高くなります。

既に言いにくい関係性が築かれているのです。

信頼関係はそこにはなく「契約を履行する」だけの間柄になっています。

そしてリフォームの営業マンの仕事は激務です。

リフォームの営業マンは激務で安月給!裏切られたと感じるお客様も?!

問題を避けて通り何も言わずに解決出来るのであればその方がいいと考える営業マンがいても不思議ではありません。

まとめ

見積りにない工事をして貰うリスクは「責任の所在が明らかに出来ない」事にあります。

補償に関わる部分になりますので、サービス工事が原因で問題が発生しても対応して貰えない事が多々あります。

出来るだけサービス工事は無くす事が賢明です。

サービス工事を求めてなくても完工させる為に勝手に行われる事もありますので、追加の金額が言いやすい関係性は作っておくべきです。

家に何かがあった場合追加の金額的には数千円~数万円の話しが、何百万と膨らむ事もあり得ます。

そして見積りにない契約外の工事になりますので責任を追及していく事も出来ません。

このリスクを知った上でサービス工事を求めるのか?を決めるようにして下さい。

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